コールはポーカーで取ることのできるアクションの1つで、レイズとフォールドの中間の選択肢であるため、「極端の回避性」が働き、初心者はついついコールしすぎてしまいがちです。
しかし、ちゃんと考えて使わないと大損に繋がりかねないのがコールというアクションです。
この記事ではポーカーのコールについて解説していきます。
- コールの意味
- コールすべき場面とタイミング
- コールの3つのデメリット
- コール過多の相手への対処法
- コールのポーカー関連用語
ツールを用いたコールレンジの解説もしていくので、最後まで読んでいただけたら幸いです。
Roche
- ゲーマー大学院生
- ポーカー/麻雀/FPS
- JOPT出場経験あり
Contents
ポーカーのコールとは?用語の意味を解説!
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- コール
ベットに対して同じ額を賭けて勝負に乗るアクションのこと。
- コール
誰かのベットやレイズに対して、勝負に参加したい人がコールを選択します。
ポットに参加している全員の賭け額が同じになったところで、次のストリートに進み、次のカードが開かれます。
リバーだった場合は、その後ショウダウンとなり、一番強い手を持っていた人がポットを総取りします。
ポーカーでコールすべき3つのシチュエーション
ポーカーでコールするべき場面は主にこの3つです。
- オッズが合うとき
- ブラフキャッチしに行くとき
- 自分の手の強さを隠したい時
それぞれ順番に見ていきましょう。
ポーカーでコールするタイミング①
オッズが合うとき
相手がベットしてきた時、オッズが合うならコールを選択すべきです。
あなたの手にドローがあるなら、必要勝率を見積もってコールが得になるか考えてみましょう。
また、インプライドオッズという概念で、ドローを引いた後で追加でチップを取れる自信があるなら、少し勝率を満たしていなくてもコールすることが正当化されます。
実際のコールレンジは、インプライドオッズに基づいて決められることも多いです。
ポーカーでコールするタイミング②
ブラフキャッチをしに行くとき
相手のブラフレンジを考えた時、ブラフキャッチが利益的になりそうならコールするべきです。
あなたの手の強さが中途半端な時は、なるべく自分からベットやレイズすることを避けて、ブラフキャッチしながらショウダウンを目指すプレーラインを取ったほうが利益的になりやすいです。
ちなみに上記のハンドはブラフキャッチに成功しました!笑
ブラフキャッチャーにもハンドによって向き不向きがあるので、気になった方はブロッカーについても勉強もしてみるのをおすすめします。
ポーカーでコールするタイミング③
自分の手の強さを隠したい時
スロープレーをするときには、相手のベットにコールするラインを取ることになります。
相手がアグレッシブで、ブラフやミスバリューベットが多いプレイヤーなら、自分からベットするよりも、相手に打たせておく方が利益的になるでしょう。
一方で、強い手を持っていた時は素直にベットすることがポーカーの定石です。
自分の手の強さを隠すコールをするときには、本当にスロープレーが得になるのかを一度検討してみましょう。
ポーカーのコールの例題!どんな手でコールすればいい?
ここでは、実際のハンド例を用いて、ツールでの解析を交えながら、どのような手をコールに回すのか考えてみましょう。
ポーカーのコールの例題①
相手のCBに対するコールレンジ
COのプレイヤーが2.5BBにレイズしました。BBのあなただけがコールします。
あなたはチェックし、COがポットの33%のベットをしてきました。
あなたはどのようなハンドでコールしますか?
このようなハンドレンジ間での、BBのコールレンジは次のようになります。(緑の部分)
ペアがヒットしていれば、降りることはありません。また、弱いフラッシュドローもコールに回していることが分かります。
一方、コールするレンジの中には、ガットショットドローやスモールポケット、KQoの♣持ちなど、一見コールに足らなさそうな弱いハンドも存在しています。
このような手でコールする場合は、ターン以降でブラフするプランもしっかり考えておく必要があるでしょう。
ポーカーのコールの例題②
フロート戦略を使ったコール
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- フロート
次のストリートでブラフすることを前提に弱いハンドをコールする戦略のこと。
- フロート
フロートは、次のストリートで相手が弱みを見せたのを機に、ブラフして相手を降ろしてしまおうという作戦なので、その性質上相手の出方を伺いやすいIPで行われることが多いです。
フロートは、CBへのカウンター戦略として考え出されました。そのため、CBを打ちすぎてしまうプレイヤーを搾取する方法として有効です。
例題
HJのプレイヤーが2.5BBのレイズをしました。BTNのあなただけがコールしました。
HJは、ポットの33%の小さなCBを打ってきました。
HJはAハイボードやKハイボードでCBを打ちすぎてしまうプレイヤーのようです。
あなたはどのような手でフロートしますか?
GTO+のノードロック機能を用いて、HJが100%の頻度で33%potのCBを打った時のBTNの最適アクションを求めた時、BTNのアクションは次のようになります。(コールは緑の部分)
コールレンジを見てみると、メイドハンド以外でコールしているハンドがあることがわかります。
22~77のようなスモールペア(♦持ち)やAJ、AQ、67sのガットショットなどです。フラッシュドローもコールに回している部分があります。
このような手をコールした後で、ターンで♦や9、Jなどこちらの手を進展させそうなカードが落ちた時は反撃の大チャンスです。
相手がチェックしてきたなら、ベットをして相手にプレッシャーを与えましょう。
ちなみに、このボードではハンドレンジ全体の30%以上をレイズに回しており、レイズも有力な選択肢です。
ポーカーでコールするのは損?3つのデメリットを解説!
この章では、コールの3つのデメリットについて紹介していきます。
- プレーの主導権を握れない
- 相手をフォールドさせられない
- 自発的にポットを大きくできない
初心者のうちは、役を作るのが楽しくて、ついつい次のカードを見たくなりがちですよね。
コールのデメリットについて、それぞれ詳しく解説します。
ポーカーのコールのデメリット①
プレーの主導権を握れない
コールした場合、プレーの主導権を握ることができません。
一般に、ベットを打ち出すのは前のラウンドでベットやレイズをしたプレイヤーです。
コールばかりしていると、あなたは相手のベットを成すがままに受け入れることしかできません。
ポーカーのコールのデメリット②
相手をフォールドさせられない
ベットにコールしているだけでは相手をフォールドさせることができません。
確かに、コールすることが相手への圧力になる側面は否定しません。しかし、それでも自分からベットやレイズをしない限り、相手を降ろすことはできないのです。
ポーカーのコールのデメリット③
自発的にポットを大きくできない
コールばかりしていては自発的にポットを大きくできません。
強い手を持っていたとしても、ベットにコールばかりしていたら、取れるポットは相手のベット次第になってしまいます。
最悪の場合、相手にチェックされ、利益を取りこぼすことになるでしょう。
コーリングステーションに出くわしたときは?2つの対処法を解説!
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- コーリングステーション
なんでもコールする人を揶揄した言葉。コール過多になっている人のことを指します。
- コーリングステーション
一方で、コーリングステーション相手に間違ったプレーをすると、搾取してやるつもりが大きな損失を被ることになりかねません。
ここでは、コーリングステーションへの対処法を2つ紹介します。
- ブラフを減らす
- レイズが返ってきたら慎重に
それぞれ簡単に解説します。
コール過多な相手への対処法①
ブラフを減らす
当然ながら、何でもコールする人にブラフは通じません。無理にブラフを通そうとすると、タフコールされてボコボコにされてしまうでしょう。
それならブラフは諦めて、バリューを手厚く打ちましょう。バリューを打っている限りはコーリングステーションはカモ同然ですからね。
相手が対応してきたなら、その時にまた考えましょう。
コール過多な相手への対処法②
ベットやレイズを返ってきたら慎重に
コールばかりする、パッシブな相手がアグレッションを見せた時はかなり強い手を持っていることがほとんどです。
戦う手は絞ったほうが無難でしょう。
ポーカーのコールの4つの関連用語を解説!
ここでは、ポーカーのコールにまつわる4つの用語を解説します。
- フラットコール
- コールドコール
- スナップコール
- ヒーローコール
ポーカーテーブルやポーカーの動画などで、このような言葉を聞くことがあるでしょう。知っておくとポーカーをより楽しめますよ!
ポーカーのコールの関連用語①
フラットコール(コール止め)
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- フラットコール
強いメイドハンドやドローなど、レイズもできる手で敢えてコールを選択すること。「コール止め」「ジャストコール」なども同じ意味
- フラットコール
メリットは、コールレンジに強いハンドを残せることです。
ドローに関しては、オッズや現在のショウダウンバリュー、ポジションなどを考えてコールするかレイズするかを決めましょう。
デメリットは、コールのデメリットでお伝えしたとおりで、強い手でポットを膨らませられないので、利益を取りこぼす可能性があることです。
ポーカーのコールの関連用語②
コールドコール
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- コールドコール
ベットにレイズが入ったとき、それにコールするプレーのこと。
- コールドコール
プリフロップであれば、MPのレイズにSBが3ベットしたときのBBのコールがそれに該当します。
まず、レイズが入っている時点で相手のハンドがかなり強いと言えるからです。少なくとも、中途半端なハンドをプレーしたとして、利益的にはならないでしょう。
さらに、最初にベットした人のアクションが後ろに控えているからです。ベットした人から更にレイズが入った場合、あなたは多くの手を降りざるを得なくなるでしょう。
逆に自分が3betしたときに、コールドコールがあった場合、相手がまともなプレイヤーなら、コールドコーラーのレンジは相当強いものであることが予想されます。
ポーカーのコールの関連用語③
スナップコール
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- スナップコール
ベットが入った時、すぐにコールすること。日本では「スナコ」と略されることも。
- スナップコール
スナップコールは相手に情報を与えるテルになります。
スナップコールすることで、その手にレイズの余地もフォールドの余地もないとばれてしまうからです。
オンラインポーカーでもコールするのにかける時間は、テルになり得ますので、注意するようにしましょう。
スナップフォールドの実際例
ハスラーの配信で、ターンのオールインにスナップコールしています。
実際の、ポーカーテーブルでのスナップコールとはどんなものなのかを体感していただけたらと思います。
ポーカーのコールの関連用語④
ヒーローコール
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- ヒーローコール
勝っているかどうか怪しい手で果敢にコールするプレーのこと。
- ヒーローコール
相手のブラフ頻度や、アクションの矛盾、ブロッカーなど、総合的に見て得だと判断したときにはヒーローコールの出番です。
ちなみに、上記の画像のハンドはヒーローコール成功しました!笑
ポーカーでコールするならよく考えて!
コールは相手に勝てる可能性があり、十分なリターンがあるときにすべきものです。
次のカードを見たいという理由でするコールは、長期的に見るとかなり高い出費になってしまうでしょう。
ポーカーは役を作るゲームではなく、期待値を最大化するゲームであるということをお忘れなく。