

ポーカーのバンクロール管理は、激しいポーカーの分散の要素を乗り越えるのに必ず必要になるスキルです。
この記事では、ポーカーのバンクロールとは何かを解説します。
さらに、ポーカーでどのように資金とリスクを管理をすればいいのかも紹介していきます。
- ポーカーのバンクロールとは
- バンクロール管理の重要性
- 破産しないために必要な軍資金の目安

ぜひ最後まで読んで、その大切さを知ってもらえたらと思います。
ポーカーのバンクロールとは?
意味を解説!

ポーカーにおけるバンクロールとは、ポーカーに使うことのできる手持ちの資金量のことです。
例えば、5万円をポーカーの軍資金と決めたのなら、バンクロールは5万円です。
そして、ポーカーを長く遊びたいなら、バンクロールが底を尽きないようにする管理する必要があります。
軍資金をどう使うか考えて、破産しないように立ち回ることを「バンクロール管理」といいます。
ポーカーのバンクロール管理!
プロとアマチュアの資金管理の違い
ポーカープロはバンクロール管理にはよりシビアにならねばなりません。
休日にポーカーを楽しみたいだけなら、時には見合わないレートを打ったり、高いトーナメントに出てみたりしてスリルを味わってみてもいいでしょう。
しかし、プロの場合そうはいきません。なぜならプロにはポーカー以外の収入がないからです。
プロにとって破産とはすなわちポーカープロ人生の終わり、ゲームオーバーを意味します。したがって、破産しないように、バンクロール管理を徹底する必要があります。
プレーが上手なことだけがプロの資質ではありません。
生活費、税金などの必要なお金を払った後でも、破産しないだけのバンクロールを維持できて初めてプロと呼べるのです。
ポーカーはバンクロール管理重要!3つの理由で解説!

ギャンブルというものはそんなに甘くありません。
大勝ちして人生を変えることもできますが、常に破産と紙一重なのです。
ここではポーカーのバンクロール管理が重要な3つの理由を解説します。
ポーカーはバンクロール管理をしないと破産してしまうから
ポーカーはバンクロールを管理することで、破産することを防ぐことができます。

例をあげましょう。
AAを持ってプリフロップで相手にオールインされました。全ポーカープレイヤーが歓喜する瞬間です。
相手が下の表のようなハンドレンジだったとすると、勝率は次のようになります。
ハンドレンジ | 勝率 | 引き分け | |
あなた | AA | 81.70% | 2.01% |
相手 | JJ+,AKo,AQs+ | 14.29% | 2.01% |
※PokerStrategy Equilabにて算出
※エクイティではなく勝率である点に注意
確かにかなり有利な勝負をすることができますが、それでも7回に1回くらいは負けてしまいます。

シミュレーションゲームやパチンコが好きな方なら、14.3%がかなり高い確率に思えるのではないでしょうか?
十分なバンクロールがないと、ちょっと不運が続いただけで簡単に破産してしまいます。
そして、どんなに上手なプレイヤーでも種銭がなければ勝負の土俵にすら立てません。
取り返すお金すら無くして、泣き寝入りすることにならないためにも、バンクロール管理が必要だと言えます。
ポーカーは分散の激しいゲームだから
分散が大きいゲームほど、本当の実力に収束するのに時間がかかると言われています。

ハイステークスで活躍し、大金を稼いでいるプロであっても、日や週単位で負け越すことはざらです。特に分散が大きいとされるトーナメントは一生掛かっても実力に収束しないと言われるくらいです。
それよりも分散の小さいキャッシュゲームであっても「10万ハンド打たないと本当の実力は分からない」と言われます。

マネープレッシャーを感じないようにするため
ポーカーは正しい判断を選ぶゲームです。
もし、賭けているお金が自分の今後の生活を影響するようであれば、判断に必ず支障をきたします。
「AKを躊躇なくオールインできますか?」
「ブラフですべてのチップを差し出すことはできますか?」
もしも、上記の質問に躊躇があるなら、バンクロールを見直す必要があるかもしれません。
適切なバンクロールがないと?
マネープレッシャーで、降ろせたはずの相手を降ろせなかったり、取れたはずのバリューが取れなかったりすれば、あなたの利益は小さくなってしまいます。
さらに、破産怖さでプレーが消極的になると、上手なプレイヤーには付け込まれてしまいます。
チップを守るつもりが、じりじり減らして負けてしまうでしょう。
このようにマネープレッシャーを抑えて、最良のパフォーマンスでプレーするためにもバンクロールの管理は大切だと言えます。
ポーカーのバンクロールを管理できるアプリ
収支管理することはポーカーに限らず、すべてのギャンブルで重要なことです。
ポーカーサイトのキャッシャーとにらめっこしてもよいのですが、複数のサイトやライブキャッシュの情報を一括で管理できるアプリがあると便利です。
ここでは、ポーカーのバンクロール管理ができるアプリを3つ紹介します。
Poker Bankroll Tracker
入出金やポーカーの勝ち負けを都度記録することで、あなたのバンクロール事情を丸分かりにできます。
また、プレーしながらハンドを記録できる機能もあるので、ライブキャッシュのハンドを家に帰って分析したい時にも便利ですよ!
1640円/年のプロプランに加入することで機能を拡張することができます。
Poker Analytics
こちらもAndroidとiOS両方に対応していますが、iOSではPoker Analytics 6という名前のようです。
※配信元はどちらも同じ。
機能はPoker Bankroll Trackerとほぼ同じですが、日本語に対応しているのが嬉しいポイントの1つです。
このアプリにも有料プランがあり、価格は1年で3080円になります。
番外編!Hold’em Manager3
Hold'em Manager3は収支のほかに、ハンドや対戦相手の情報を記録できるので、相手や自分自身の傾向を研究することに役立てることができます。
さらにサイトによっては、相手のスタッツを表示しながらプレーできるのです。
値段は$60~と少し高めですが、HUDはオンラインポーカー、特にPokerStarsで勝つには欠かせないと言われているツールです。
14日間の無料トライアルもありますよ!
ポーカーを打つのに必要なバンクロールは?

ポーカーのバンクロールを決める要素はたくさんあります。
自分のレベルとプレイスタイル、打ってるレートとゲームなど、様々な要因で決まります。
ここでは、自分がポーカーを打つのにいくら用意したほうがいいかがわかる評価基準を4つ紹介します。
ポーカーのバンクロールの評価基準①
打ちたいゲームで評価する
キャッシュゲームとトーナメントでは必要なバンクロールが変わります。順番に見ていきましょう。
キャッシュゲームなら20バイイン以上
バイイン額の20倍~40倍が相場と言われています。
一般に、バンクロールの5%を超えるバイインをすることは避けるべきで、バンクロールの10%を失ったら、そのレートでのゲームをやめるべきだとされます。
下の表は各ステークスを打つために持っておきたい理想のバンクロール額を表しています。
ステークス | バイイン | バンクロール |
$0.01/$0.02 NL Hold'em | $2 | $40~$80 |
$0.05/$0.10 NL Hold'em | $10 | $200~$400 |
$0.10/$0.25 NL Hold'em | $25 | $500~$1000 |
$1/$2 NL Hold'em | $200 | $4000~$8000 |
$2/$5 NL Hold'em | $500 | $10000~$20000 |
例えば、多くのオンラインポーカーにおける最低レートの2NL($0.01/$0.02)を打ちたければ、必要になる資金は40ドルから80ドルくらいになります。
トーナメントは余裕をもって!
一般に参加費の100倍のバンクロールを持つべきだと言われています。
1000ドルのバンクロールがあるなら、出られるトーナメントの参加費は10ドルまでです。
前述しましたが、トーナメントの場合は分散がさらに顕著になります。そのため、より多くのバンクロールを持つことを求められるのです。
ポーカーのバンクロールの評価基準②
ポーカーのゲームの種類で評価する
ポーカーの種類の違いによっても、必要なバンクロールは変わります。
※これまでの例は、ノーリミットテキサスホールデム(NLH)を想定しています。
一般にオマハ(PLO)やAOFなどのゲームでは分散が大きくなり、リミットホールデム(FLH)やスタッドなどのリミットゲームでは分散が小さくなります。

ポーカーのバンクロールの評価基準③
自分のスキルやスタイルで評価する
スキルやプレースタイルでも必要なバンクロールは変わります。
自分がテーブル上で、かなりの強者で80%の勝率があるのなら、勝率60%の人よりバンクロールは少なくて済みます。
高い実力を持つにも関わらず、なかなか上のレートに上がらないプロがいたとしたら、それはバンクロールが足りないか、分散の低さを好む保守的なプロだと考えられます。
また、有名プロみたいに、ルースアグレッシブにプレーしたいなら、タイトな人に比べて分散が大きくなることを覚悟しなければなりません。
このように、スキルや取りたい戦略によっても分散は変わり、ひいては必要な資金も変化するのです。
ポーカーのバンクロールの評価基準④
海外遠征組は日数やレートに応じて!
前に出てきた表の下2つは、ライブキャッシュを想定していますが、必ずしもこの額を海外に持っていく必要はありません。
ここで、持っていく軍資金を見積もる式をご紹介します。
- 軍資金 = |動くと予想される金額| × √(滞在日数)
- ||は絶対値、√は平方根
例:
あなたはラスベガスで$1/$3のテーブルに座ろうと計画しています。
このテーブルでは、1日に$600くらい勝ち負けしそうです。ただし滞在日数は9日で、滞在中は毎日ポーカーを打つとします。
この時、必要な軍資金は下記のように見積もることができます。
$600 × √9 = $1800

ポーカーのバンクロールチャレンジとは?
バンクロールチャレンジとは、主にSNSなどで行われるバンクロールをいかに大きくできるかを競うチャレンジです。
かたちは様々で、0からフリーロールトーナメントで得た賞金を元手に、どこまでバンクロールを大きくできるかに挑戦する人もいれば、100ドルをいくらに増やせるかに挑戦する人もいます。

破産しないようにレートを設定して立ち回るという経験ができ、バンクロール管理をするための勉強の機会になるからです。
もしあなたがポーカーで稼ぐことを目標にしているなら、このバンクロールチャレンジに挑戦してみるのも面白いですよ!
ポーカーのバンクロールをしっかり管理しよう
バンクロールをしっかり管理することがポーカーで勝つことの第一歩です。
- バンクロールはポーカーに使う資金
- 資金管理がプレーの質を向上につながる
- バンクロールはゲームやプレーで変わる
負けが込んでバンクロールが少なくなってきたら、レートを下げる決断をすることも必要です。
あの世界のヨコサワさんも動画内で負け過ぎてレートを下げる決断をしていました。▼
出典元:YouTube
ポーカーのバンクロールをしっかり管理して、ポーカー勝ち組をめざしましょう!

・ゲーマー大学院生
・ポーカー/麻雀/FPS
・JOPT出場経験あり